【社会】日本に不倫ドラマが多いのは社会の風潮と関係あり?
「不倫」をテーマにした日本ドラマが毎年のようにあるが、今年は特にそれが多い。春クールのドラマだけでも、中国のネットユーザーの間で好評を博した「僕のヤバイ妻」のほか、人気小説をドラマ化した「不機嫌な果実」、アイドルグループAKB48の元メンバーである前田敦子がヒロインを務める「毒島ゆり子のせきらら日記」、NHKの「コントレール〜罪と恋〜」など、4作品があった。この種の日本ドラマを見ると、主人公の浮気の理由や行動が斬新で、視聴者の価値観や世界観、人生観まで変わってしまうような思いがする。しかし「なぜ不倫をテーマにしたドラマがこれほど人気になるのか?」と首をかしげるネットユーザーもいる。ドラマは実生活の鏡と言われるように、日本で不倫をテーマにしたドラマが多いのも、現在の日本の社会の風潮と無関係とはいえない。
日本で最近行われた調査の中で、「不倫をしたことがありますか?」という直球の質問に対し、20-39歳の男性の20.9%が「ある」と答えた。さらに、35-39歳の女性となると、なんと43.8%が「ある」と答える驚きの結果となった。日本の芸能界でも最近、不倫のニュースが絶えない。
このような背景の下、日本で不倫をテーマにしたドラマが人気になるのはある意味自然なことだろう。ある日本メディアがまとめた不倫ドラマの最高傑作ランキングのトップ10には、今年の作品はランク入りしていないが、トップは2014年に女優の上戸彩と俳優の斎藤工が主演した「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」だった。2位には、中国でも人気となった「失楽園」、3位には「金曜日の妻たちへ」がランクインした。
夏クールでも不倫ドラマが放送される予定だ。7月12日から放送が始まる「せいせいするほど、愛してる」で、禁断の恋を展開するのは、人気アイドルの滝沢秀明と武井咲。原作となった同名漫画によると、OL主人公と副社長の大人の純愛ストーリーということだが、それをどう評価するかは、見てからのお楽しみだ。
※「不倫」ドラマ「昼顔」が中国人女性の心を掴んだ理由とは
中国人女性の間で大人気の日本ドラマ「昼顔」。不倫をテーマにしたドラマは新鮮味があるとはいえないが、「昼顔」は世間で賛否両論を巻き起こし大きな話題を呼んだ。高視聴率を記録した他の話題作と同様、「昼顔」もまた道徳に大きく反するストーリーとなっており、さらには不倫を爽やかな純愛物語に仕立て、いかにも真っ当な台詞を度々散りばめ浮気者を弁護してみせた。
世界観、人生観、価値観すべてを否定しながらも、女性たちの心をわしづかみにしたこのドラマ、一体どんな鋭い視点が彼女たちを虜にしたのだろう。
視点その一、夫婦生活の単調さ。若かりし頃にどれほど仲が良く、愛し合っていた二人でも、夫婦生活を数年も経れば、愛情も綺麗に洗われ情だけが残り、恋人がただの同居人、隣人へと変貌してしまうこともある。「昼顔」からはそんな夫婦生活の味気なさ、窮屈さを感じ取ることができる。
視点その二、女性の感情への渇望。不倫ドラマといえば、「働く中年男性+年老いた女房+若くて綺麗な女性」という組み合わせが連想され、今や芸能ニュースや他の恋愛ドラマでも定番となってしまった。また、夫の浮気を攻め立てるというよりは、妻の側が立ち上がり、夫の気を引き付けられるよう美しくあり続けなければならないという気風が世間に漂っている。その一方で、女性の経済的地位の向上に伴い、夫婦間の決定権に変化がみられ、女性の意思表示も強まってきた昨今、「女性側の離婚要求率が年々増加」といったニュースを多く耳にするようになったのも確かである。「昼顔」における主婦も同様、指をくわえたまま黙って暮らしていられなくなったわけだ。
男性がこのドラマを観て、自身の夫婦生活を見直し、積極的に夫婦関係の改善に取り組むならば、それも徳行になるだろう。ドラマはドラマとして楽しみ、現実生活では夫を支えて子育てに精を出し、縁の下の力持ちとなる、それこそが偉大なる中国人主婦の本当の「昼顔」なのだ。
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